衝立の選び方
日本の文化に深く根ざした家具といえば衝立です。日本では古くから、玄関や座敷、寝室、居間、さらには台所で、衝立が使われてきました。貴族文化を代表する屏風に対して、衝立は民衆文化の代表格とされ、今でもオフィスや家庭、店舗の間仕切りとして使われています。望ましい部屋のレイアウトを実現し、視界から外したい部分を目隠しできるなど、衝立の役割はさまざま。衝立の選び方のポイントをご紹介します。
〜和と洋、オフィスで上手に使い分け
和室なら気品を重視
和室の場合は、障子タイプなどの和風の衝立や天然木の衝立を選ぶといいでしょう。和風の衝立は、和室をさらに気品のあるものにしてくれます。現代の和室には、テレビやエアコンなど、純和風の空気とは必ずしもマッチしないものがたくさんあります。こうした物は場合によっては、和室の雰囲気を損なう恐れも。和風衝立を使って、目隠しをするとよいでしょう。
洋間ならクロス製なども
洋室には、幅広いジャンルの衝立が使えます。木製や布(クロス)製など、選択肢は豊富。他の家具や壁との相性なども考慮して選ぶといいでしょう。広い洋間の一角に和風テイストの衝立を立てると、独立した和の空間を作ることができ、洋室とは違った気分でくつろげるようになります。
和洋折衷を後押し
洋間に和風の雰囲気を織り交ぜたいときも、衝立は便利。麻や天然木などの衝立を洋室に入れると、落ち着いた高級感のある和風らしい雰囲気が出せます。じゅうたんの部屋でも、フローリングの部屋でも、天然木の衝立ならなじみやすいです。
帆布天然木衝立
オフィスでは取り付けが簡単なタイプを
オフィスでは、職場の雰囲気に自然に溶け込む衝立を選ぶといいでしょう。取り付けや取り外し、移動がスムーズにできることが大切。キャスターが付けられるタイプなら、移動が簡単で、とても便利です。また、あまり威圧感があるような衝立を選ばないように気をつけましょう。
〜視線より高いか、低いか
天井まですっぽり覆えば音も遮断
衝立で視界を完全に遮断したい場合は、身長より高いタイプを選びましょう。天井まですっぽり覆う衝立なら、視界だけでなく、音も遮断できます。衝立というよりも、壁に近い感覚になりますが、取り外しや移動はそれほど難しくありません。
ハーフハイトなら会話が楽
身長の半分くらいの高さの衝立を「ハーフハイト」といいます。ハーフハイトなら、座ったときに頭がすっぽり隠れますが、立ったときは頭が出るため、必要に応じて他の人と会話をするのがラク。オフィスのデスクを囲むのによく使われます。ある程度プライバシーを守りつつ、コミュニケーションも円滑にしたい場合に適しています。
レイアウトが自由にできる 衝立(木目タイプ)
〜簡単に洗えれば衛生面で安心
介護施設や病院で清潔感を保つ
人の出入りが多いところで使う衝立は、汚れやほこりが気になります。幕部が簡単に取り外せて洗えれば、衛生面でも安心。とくに、介護施設や病院などいつも清潔感を保っていたい場所で使用するなら、取り外しのできるタイプがいいでしょう。
〜プライバシーと、風通しのバランス
透けない素材でプライバシー確保
衝立の透け具合は、意外に重要なポイント。会議スペース、更衣室、休憩スペースなど、目線や音をなるべく遮断して、プライバシーを守る必要があるような空間をつくるときは、衝立を選びましょう。
シックな和の雰囲気が漂う天然木の衝立
光や風を取り込む
適度な透け感のある麻素材や透かし模様が入ったものなら、光や風を取り込みながら目隠しの効果も期待できて便利です。向こう側がうっすらと透けて見えるため、圧迫感がありません。「隠して少し見せる」という日本人の奥ゆかしいスタイルを実現できます。茶道、華道、書、侘、寂の空間を作りたい時にも一役買ってくれます。
ブラインドのように開閉できる 天然木衝立
〜優れたインテリア性
さりげないアクセントに
透かし模様やカービングが入った衝立は、おしゃれでインテリア性が高いです。リゾートホテルや高級旅館などに似合います。オフィスでも、重厚な家具の置かれた役員室や応接室にピッタリ。まわりのインテリアや調度品のイメージを損なうことなく、さりげないアクセントとして空間の演出に一役買ってくれます。
お部屋にくつろぎの雰囲気を演出、籐(ラタン) 衝立
〜高品質な品をお手ごろ価格で
ネット通販なら割安
衝立は家具専門店やインターネット通販で購入できます。ネット通販なら、低価格の衝立から高級衝立まで幅広い価格帯を扱っており、種類やスタイル、大きさも豊富です。ネット通販は、店舗の場所代などがかからないため、料金が割安に設定されていることが多く、高級品でもお手ごろ価格で購入できます。
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